聴診器を当てる部位によって聞き取りやすい弁(大動脈弁や僧帽弁) の音が変わってくる。そのため試験で「2RSBに収縮期駆出性雑音」と書いてあったらAS (大動脈弁狭窄症)かな?と予測がつく。
- 大動脈弁領域
- 肺動脈弁領域
- Erbの領域
- 三尖弁領域
- 僧帽弁領域
https://www.kango-roo.com/kokushi/kako/201/444/2より
下図のような位置関係をイメージしながら。
続きを読む聴診器を当てる部位によって聞き取りやすい弁(大動脈弁や僧帽弁) の音が変わってくる。そのため試験で「2RSBに収縮期駆出性雑音」と書いてあったらAS (大動脈弁狭窄症)かな?と予測がつく。
https://www.kango-roo.com/kokushi/kako/201/444/2より
下図のような位置関係をイメージしながら。
続きを読むLevine (レバイン)分類は、心雑音の強度を示したもの。1度から6度まであって、6度が一番強い。振戦があるのはⅣ度以上。表記の際は、「胸骨左縁第3肋間を最強点とするⅢ/Ⅵの拡張期雑音」といった形になる。
微弱な雑音。注意深く聞くと聴取可能。
弱いが聴診器を当てればすぐに聴取可能。
明瞭に聴こえるが振戦(スリル)はない。
※振戦(srill)…胸壁に手を触れただけで感じる心雑音。
明瞭に聴こえ、スリルもある。
聴診器の端を当てただけで聴こえる強い雑音。スリルあり。
聴診器を胸につけず少し離して聴くだけでも聴こえる。スリルあり。
心音のII音は、心臓が拡張した時に大動脈弁と肺動脈弁が閉まる時の音。大動脈弁成分をIIA、肺動脈弁成分をIIPとすると、特定の条件下でIIAとIIPの2つの音がバラバラに聞こえることがある(分裂)。
その名の通り普通の人でも聞こえる吸気時の分裂。
① 息を吸うと横隔膜が下がって胸腔内圧が低下する
② 胸腔内圧による圧迫が取れた静脈は拡張して、右室へ戻ってくる血液の量が増える=静脈還流量の増加
③ 右室が肺動脈へ駆出する血液量が増える
④ 駆出時間の延長によって肺動脈弁の閉鎖 (IIP)が遅れる
続きを読む心拡大などによって心室の伸展性が悪くなっている時、または心室に入ってくる血液量が多い場合に生じる音。心房から流入する血液の衝撃を、心室の進展によって逃すことができず、衝撃音を生じる。「ドン」という低い音なので、聴診器のベル型で聞くのが良い。
原因としては、
・心室の伸展性低下…うっ血性心不全、拡張型心筋症、虚血性心疾患
・血液量の増加…僧帽弁閉鎖不全症、心室中隔欠損症
・生理的III音…健常な若年者でも聞こえることがある(心筋が柔軟なため、血液の急速な流入を受け止める)
心肥大や心筋虚血などで心筋が硬くなっている時に生じる音。心房が収縮して残った血液を押し出す際に、その血流の圧によって衝撃音を生じる。Ⅲ音同様に低い音。
原因としては、
・心肥大…うっ血性心不全、大動脈弁狭窄症、肥大型心筋症、高血圧
・虚血性心疾患
図で表すと以下のような感じ。Ⅲ音は拡張期の早期に、Ⅳ音は拡張期の終期に聴こえる。Ⅲ音とⅣ音が同時に聴こえると、馬が駆けているような連続した心音が聴こえるため、gallop rhythm (奔馬調律)と呼ばれる。
続きを読む脈を触れた時の拍動の強さや立ち上がりの速さを表した用語。頻脈や徐脈とはまた異なるので注意。
脈を触れた時に拍動をより強く感じることを大脈(pulsus magnus)、弱く感じるものを小脈(pulsus parvus)と呼ぶ。脈圧(収縮期血圧–拡張期血圧)が高いほど脈を強く触れるようになる。
続きを読む