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Wallenberg症候群 (延髄外側症候群)

延髄の外側に障害が起きる病態のこと。原因として、延髄を栄養する後下小脳動脈および椎骨動脈の閉塞 (脳梗塞)が多い。

大きな特徴としては障害側と同側の顔面温痛覚麻痺+対側の頸椎以下温痛覚麻痺。また、延髄の腹側を通る皮質脊髄路=錐体路 (随意運動)と後索-内側毛帯路(触圧覚)は障害されない

伝導路については以下記事も参考にしてください。

www.okotono.net

 

Wallenberg症候群の閉塞部位延髄外側症候群 - Wikipediaより

交叉するもの

外側脊髄視床路

頸椎以下の温痛覚を伝える線維は脊髄に入った後すぐに交叉し、外側を上行
→左側の障害では部位にかかわらず右側(対側)の頸椎以下の温痛覚障害

交叉する手前でやられるもの

三叉神経脊髄路

顔面の温痛覚を伝える三叉神経線維は同側の脳幹を下降、三叉神経脊髄路核を通ってから交叉し再び上行、大脳皮質の感覚野へ
→左側の三叉神経脊髄路核の障害では左側(同側)の顔面の温痛覚障害が起きる

交叉しないもの

交感神経路

交叉せずそのまま上行

→左側の障害では左側(同側)のHorner症候群

脊髄小脳路

筋紡錘や腱からの情報(意識できない深部感覚)は、交叉せず、同側を通る
→左側の障害では左側(同側)の小脳失調

前庭神経(Ⅷ)

左側の障害では左側(同側)の眼振・めまい 

舌咽神経(Ⅸ)、迷走神経(Ⅹ)

延髄の運動核がやられることを球麻痺と呼ぶ
疑核運動神経成分=咽頭・喉頭の運動
孤束核感覚神経成分=咽頭・喉頭の感覚、舌の後ろ3分の1の味覚
迷走神経背側核副交感神経成分=唾液(耳下腺・Ⅸ)の分泌
→左側の障害では左側(同側)の球麻痺(嗄声嚥下障害、カーテン徴候、舌の委縮)+味覚異常

カーテン徴候疑核の障害によって軟口蓋を上げて口蓋垂を挙上する筋肉がダメになるので、「アーッ」と言ってもらうと口蓋垂および後咽頭ヒダが健側に偏位する (正確にはカーテン徴候といったら後咽頭ヒダの偏位のみを指して、口蓋垂は関係ないらしい…)

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