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ジギタリスの作用機序と副作用

ジギタリス製剤は強心配糖体と呼ばれ、うっ血性心不全や上室性頻脈性不整脈(心房細動発作性上室性頻拍)に用いられる。陽性の変力作用(=心収縮力を強める)と、陰性の変時作用(=徐脈)の2つの作用がある。

種類

ジゴキシン (ジゴシン®️)

メジャーな方。腎臓で代謝される。

ジギトキシン

こちらは肝代謝。

陽性変力作用

①心筋細胞膜のNa, K-ATPaseに結合、活性を阻害

②細胞内Naイオン増加

③普段はNaを取り入れ、Caを排出しているNa-Ca交換輸送系が逆回りに回転、細胞内の多いNaを排出し、Caを取り入れる

細胞内Caイオンの増加

⑤CaイオンがトロポニンCに結合 (binding)、トロポニン-トロポミオシンによる収縮の抑制が外れ、筋収縮 (inotropy)が起こる

ジギタリスの作用機序

CV Pharmacology | Cardiac Glycosides (Digitalis Compounds)より

陰性変時作用

ペースメーカー細胞における迷走神経の感受性を亢進させ、房室伝導の抑制による徐脈を起こす。

心電図変化

①徐脈→RR間隔の延長

②刺激伝導系の興奮伝導を遅くする→PQ延長

③活動電位の持続時間も短くなる→QT短縮

盆状ST下降

ジギタリスの心電図

http://www.mochida.co.jp/dis/guidance/electrocardiogram/a26.htmより

ジギタリス中毒

心臓症状

自動能の増加:静止電位を作っているNa, K-ATPaseが阻害されることで静止電位は浅くなる→洞結節以外の下位中枢が自動能を持ちやすくなる

伝導ブロック:刺激伝導系の興奮伝導が遅くなる

心外症状

消化器症状(悪心、嘔吐、食思不振)が中心

起こしやすい要因

低カリウム血症…細胞外K濃度が少ないとNa, K-ATPaseによるKの取り込みが起こりづらくなる→ジギタリスの作用を増強

腎不全…腎排泄性のため 


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