ポイントは
プルキンエ細胞…小脳で唯一、出力信号を発する。しかもGABA作動性の抑制性ニューロンを形成。
苔状線維…小脳への入力。主に橋核から起始。小脳核及び顆粒細胞にグルタミン酸作動性の興奮性ニューロンを送る。
登上線維…小脳への入力。延髄の下オリーブ核のみから起始。プルキンエ細胞に直接グルタミン酸作動性シナプスを送る。
http://www.ncnp.go.jp/nin/guide/r_diag/Research1-2.htmlより
順を追って説明すると、
①大脳皮質から運動器への指令は同時に小脳へも入る。橋や脊髄・前庭などから発した苔状線維は一部は小脳核にそのまま(メインループ)、一部は顆粒細胞へ、興奮性に出力する(サブループ)。
②顆粒細胞は小脳皮質において平行線維を作り、星状細胞や籠細胞(バスケット細胞)、ゴルジ細胞(抑制性の介在ニューロン)を介してプルキンエ細胞に出力。プルキンエ細胞は抑制性の出力を小脳核へ送る。
③このようにサブとメインのループが興奮と抑制の関係でもって調節しあう。
④登上線維は下オリーブ核から起始し、プルキンエ細胞に直接興奮性のシナプスを作り、サブとメインの調節の誤差を修正する。
参考:
病気がみえる vol.7 脳・神経 第1版
分冊 解剖学アトラスⅢ 神経系と感覚器 第6版