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胃切除後胆石症とは

胃がんに対して胃切除の手術を行うと、術後に胆石が増えやすいことが知られている(胃切除後胆石症=胃切除後症候群のひとつ)。

胆嚢の働きを支配しているのは迷走神経(副交感神経)で、横隔膜を通り抜けたあと肝枝を出して胆嚢に行く。ここでの働きは胆嚢の収縮であり、胃切除(およびリンパ節郭清)の際に近くの迷走神経が切れてしまうことによって胆嚢がうまく収縮できず、胆汁が中にたまりやすくなり、また胆道感染を起こしやすくなり、胆石を生じる。この他にも、消化管ホルモンの分泌低下の影響もある。

迷走神経の走行

http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/cranial/cn10.htmlより

胃切除後に胆石症になる確率は、胃全摘の場合が28.2%で、部分切除だと7.8%。そして胆石になったらまた手術で取る可能性があるため、胃切除の際に一緒に胆嚢を取ることがあったが、今ではあまり行われないらしい。うちの病院でも予防的に取ることはしないが、もともと胆石がある人には胆摘を行うそうだ。


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