膿尿と細菌尿
前記事を参照。
膿尿=尿路感染症でもないし、細菌尿=尿路感染症でもないことに注意!!
無症候性細菌尿
尿培養で細菌尿が認められるにもかかわらず、UTIの症状をきたさない状態 (asymptomatic bacteriuria)。高齢者や閉経後の女性、尿道カテーテル留置中の患者ではしばしば検出されるが、基本的には抗菌薬による治療の必要はない。むしろ耐性菌が増えるので逆効果。
→治療が必要になるのは
①妊娠時
②泌尿器科系の手術
③腎移植
のときのみ。
無菌性膿尿
膿尿があるのに、細菌が認められない状態 (sterile pyuria)。
原因としては、
・抗菌薬投与後(病院にかかる前に患者が服用していることも)
・腎結核
・間質性腎炎
・尿道炎(クラミジアや単純ヘルペス)
・結石、腫瘍
・虫垂炎など、隣接臓器からの炎症の波及
<参考>
UpToDate
レジデントのための感染症診療マニュアル 第2版