Things in the closet

ゴロ合わせは拝借&下ネタ満載ですのでご勘弁

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2016-01-01から1年間の記事一覧

血液検査(生化学)の基準値まとめとゴロ

AST/ALT 総タンパク(TP) 6.5〜8g/dL。 「婿(6.5) は(8) 淡白」aspertate aminotransferase (アスパラギン酸アミノ基転移酵素)、及びalanine aminotransferase (アラニンアミノ基転移酵素)の略。またそれぞれGOT/GPT とも呼ばれる。どちらも主に肝機能を調…

血液検査(血算)の基準値まとめとゴロ

基準値(基準範囲)は、健常人の95%が含まれる上限値と下限値の間の範囲を示すもので、この値を外れたからといって、直ちに異常や、疾患の有無を表すものではないことに注意 (現在「正常値」という言葉が使われないのもこのため)。また、文献や施設によって値…

採血管の種類と分注の順番

血液(全血)をそのまま放置しておくと採血管の壁との接触によって内因系が活性化し、30分ほどで凝固反応を起こして血餅を作る。その上澄みが血清。一方、血液に抗凝固剤を入れて遠心分離すると、血球成分(白血球・赤血球・血小板)が下に落ちてくる。この上澄…

肺動脈楔入圧とは

読み方は「せつにゅうあつ」。右心カテーテル(Swan-Ganzカテーテル)によって測定可能なもののひとつ。 肺動脈楔入圧とは スワンガンツ(Swan-Ganz)カテーテルでわかること PAWP・頸静脈波の波形 a波 c波 v波 x波 y波 心血管内圧の基準値・正常値 肺動脈楔入圧…

心電図における電極の貼り方、誘導の覚え方

心電図の電極は位置と色を間違えると、正常とは全然違う波形が出てしまうので注意。 肢誘導 右手→左手→右足→左足の順に 赤→黄色→黒→緑 ゴロは 「秋吉久美子」が有名だけど、 「あ(赤) き(黄色) く(黒) み(緑)」でも十分。 ちなみにどこから始まるか分からな…

謎の単位γ(ガンマ)

γとは、薬剤の投与スピードを示す単位で、µg/kg/minという単位を1文字であらわしたもの。これはつまり、「体重1kgあたり、1分につき1µgの薬剤を投与する」ということ。もし1分当たり3mlの薬剤を投与しようとしても、体重70kgの成人男性と体重1kgの赤ち…

プロテインCとプロテインS

どちらも肝臓で作られる抗凝固因子で、合成にはビタミンKが不可欠。抗凝固因子という言葉は正式な名称ではなく、凝固因子に相反して凝固系にブレーキをかける役割を持つ。プロテインC (PC)、プロテインS (PS)、トロンボモジュリン(TM)、アンチトロンビン(AT)…

ワルファリンとヘパリンの違い、NOAC/DOACの作用機序

ヘパリン…注射薬で、すぐに効果が発現し、持続時間は1~2時間。 アンチトロンビンIII (AT III)と呼ばれる物質を活性化する。 →ATがトロンビンに加えてFIXとFXを不活性化して、凝固系を抑制。 ☆モニタリング方法 ヘパリンが抑制するのはトロンビン・FIX・FX。…

凝固因子の覚え方・ゴロ

二次止血の際に大活躍する凝固因子だが、全13種類かつ外因系・内因系・PT・APTTなど、結構覚えることが多い (順番に並んでいてくれればいいものの、発見順に番号をつけているため、バラバラになっている)。 凝固系カスケード https://www.kango-roo.com/sn/k…

一次止血と二次止血

血管壁が破れた時に、血小板が集まって塞ぐのが一次止血、凝固因子の活性化でフィブリンを作って補強するのが二次止血。 一次止血 とりあえずの措置として血小板が集まって、穴 (破れた血管壁)を塞ぐ。その際、粘着→放出→凝集という3つのステップを経る。

外鼠径ヘルニアと内鼠径ヘルニア

外鼠径ヘルニアは、 乳幼児期の男児+成人男性に多いタイプで、頻度も高い。 精巣が下降して鼠径管を通る際、一緒に腹膜も連れてくるため、精巣と腹腔は腹膜でできた細い道(腹膜鞘状突起)で覆われることになる。これは大体2歳までに閉鎖するのだが、そのまま…

外ヘルニアと内ヘルニア

ヘルニア(hernia)はラテン語で「脱出」という意味で、先天的・後天的にできた組織間の裂隙に、臓器や組織が脱出した状態を指す。その中でも腹部のヘルニアは外ヘルニアと内ヘルニアに分けられる。外ヘルニアは、腹腔内臓器が腹膜外に脱出したもの。体表から…

輸入脚症候群と盲管症候群

前記事:胃切除後の再建法でも書いたように、Billroth II法の再建術を行うと、吻合部への張力が軽減される一方で、輸入脚症候群や盲管症候群 (blind loop syndrome)といった合併症が起きる可能性がある (現在では1%前後の確率らしいが)。また、Roux-en-Y法で…

胃切除後の再建法

胃癌の手術をする際には、胃の3分の2以上の切除とリンパ節郭清が標準となる。そのため癌の部位によって大きく分けて幽門側胃切除(下の方を取る)・噴門側胃切除(上の方を取る)、胃全摘(全部取る)の3種類の術式がある。そのほかにも、幽門保存胃切除といっ…

胃切除後胆石症とは

胃がんに対して胃切除の手術を行うと、術後に胆石が増えやすいことが知られている(胃切除後胆石症=胃切除後症候群のひとつ)。 胆嚢の働きを支配しているのは迷走神経(副交感神経)で、横隔膜を通り抜けたあと肝枝を出して胆嚢に行く。ここでの働きは胆嚢の…

ダンピング症候群の原因

ダンピング症候群は胃切除後症候群の1つで、早期と後期(晩期)にわけられる。ダンピングのdampとは「投げ捨てる」とか、「どさりと落とす」といった意味の動詞で、食物が胃を介さず一気に小腸に流れ込むことで起きる。ダンプカーのダンプと同じ。 ダンプカー…

壁深達度分類と内視鏡治療の適応

食道癌、胃癌、大腸癌では腫瘍が消化管の壁のどの位置まで到達しているかが、病期や治療方針の決定に重要となる。分類の仕方は基本的には似ているが、ちょっとずつ違う部分がある(特に食道癌)ので注意。 消化管壁の構造 食道癌の深達度 胃癌・大腸癌の深達…

BUNとCreの上昇/低下

BUN(blood urea nitrogen)は日本語で血液尿素窒素と呼ばれ、血液中の尿素に含まれる窒素の量を表す(直接尿素を測るのは難しいらしく、間接的に窒素量で表している)。基準値は8~20mg/dL「ぶんぶん(BUN) はにわ(8~20)」。 尿素の生成 下図(頑張って作った)…

脱水を疑う所見/血圧・頻脈・CRT

血圧低下・頻脈:循環血漿量が減少するため血圧は下がり、少ない血液を全身に送るため心拍数は増える。(溢水あるいは輸液をすると循環血漿量が増え、血圧は上がる、ということの逆の状態だと考えればわかりやすいか。) ツルゴール低下:手の甲あるいは鎖骨のあ…

赤血球の異常形態と機序

球状赤血球、標的赤血球、涙滴赤血球…。赤血球って変な形になると特有の名前が付いたりして試験に出てくる。 病理の画像はすべてSummary of Abnormal Red Blood Cell Morphologies and Disease States | Medical Laboratoriesより拝借しています。 正常な赤…

dry tapと白赤芽球症

dry tapと白赤芽球症、どちらも骨髄線維症で見られる病態だが、他の疾患でも起きることがある。tapというのはここでは恐らく蛇口とか、樽の栓という意味 (tap water=水道水)。骨髄穿刺をしようとして吸引しても何も出てこない状態のことを指す。dry tapをき…

MDSとMPNの違い

骨髄異形成症候群(MDS: MyeloDysplastic Syndrome)と骨髄増殖性腫瘍(MPN: Myeloproliferative neoplasms)はどちらも血液内科で出てくる疾患グループだが、略称が似ている上、MDS/MPNなんていうものも存在してとても分かりにくい。 MDS(骨髄異形成症候群) …

急性白血病と慢性白血病/白血病裂孔とは

白血病とは 血液中に含まれる白血球、赤血球、血小板は、すべて骨髄の造血幹細胞から分化成熟してできるが、白血病はこのどこかの段階で白血球の造血幹細胞に変異が起こり(異常クローン細胞)、腫瘍性に増殖したものを指す。 症状としては ①骨髄が異常クロー…

発作性夜間ヘモグロビン尿症のメカニズム

まれな疾患ではあるが、結構特徴的な単語が多くてテストに出しやすい。 発作性夜間血色素尿症 早朝のヘモグロビン尿 検査所見 正球性正色素性貧血 汎血球減少 AChE活性、NAPスコアの低下 HAM試験と砂糖水試験 フローサイトメトリー 治療 発作性夜間血色素尿…

細胞周期と抗がん剤

抗癌剤の種類は多くあるけれど、細胞周期のいずれかのポイントを阻害して作用を示すものが多い。癌細胞は正常細胞が非自律的に無秩序に増殖してしまう細胞なので、細胞周期(=細胞分裂が起きる周期)を阻害されると、正常細胞に比べてその影響を受けやすい。…

Gタンパク質共役型受容体・ゴロ

7回膜貫通型受容体にGタンパクが結合していて、Gタンパクはα、β、γの三量体の構造を取る。さらにこのαサブユニットにGDP(グアノシン二リン酸)が結合している。この受容体にリガンドがくっつくと、Gタンパクはβγからαが離脱、持っていたGDPをGTP(グアノシン三…

過換気症候群でテタニー?

体内のCa分布 血清Caの正常値は8.5〜10mg/dL 「歯ごとカルシウム」 →半分はアルブミンと結合し、もう半分は遊離(イオン)の状態で存在、大体10%くらいが化合物(リン酸カルシウムやクエン酸カルシウム) →生理的作用を持つのはCa2+のみ 呼吸性アルカローシス→低…

特徴的な呼吸パターン

Cheyne-Stokes呼吸 交代制無呼吸=徐々に過呼吸→今度は徐々に浅呼吸→最終的に無呼吸になり、これを一定周期で繰り返す。心不全や低酸素血症などでみられる Biot呼吸 無呼吸と換気量不定の呼吸が混在→Cheyne-Stokesと違いリズムは不規則 呼吸中枢の圧迫や血行…

腎不全の電解質異常

基本的な考えとしては 急性腎不全→ほぼ全てのネフロンが機能障害になる=糸球体濾過量は低下し、色々なものを排泄できない 慢性腎不全→一部のネフロンが機能障害=生き残ったネフロンは死んだ分まで仕事をする=1つのネフロンにおける糸球体濾過量は増加す…

Ca、Pの代謝と関連ホルモン

副甲状腺ホルモン(PTH) 血中Ca↑、血中P↓ ①破骨細胞を活性化→骨吸収促進→血中Ca↑, P↑ ②活性型ビタミンDの活性化→小腸における再吸収促進→血中Ca↑, P↑ ③近位尿細管におけるPの再吸収抑制→血中Pは結局↓ ④遠位尿細管におけるCaの再吸収促進→血中Caは結局↑ FGF-23…


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