どちらも薬剤感受性試験(希釈法と拡散法の2種類ある)の際に用いられる指標。
希釈法
抗菌薬を段階的に希釈して試験管内に入れる
→細菌を一定期間培養
→抗菌薬の濃度が濃いところでは細菌は増殖しない(透明のまま)だが、あるところまで薄くなると増殖し始める(濁る)
→肉眼的に増殖を認めない最小の濃度=これ以上薄くしたら菌が繁殖してしまう濃度=最小発育阻止濃度(MIC: minimal inhibitory concentration)
⇒MICでは菌の増殖はしていないが、まだ何とか生きている可能性がある(=静菌的な作用にとどまっている可能性がある)
→先ほどの培養液の一部を抗菌薬のない条件下で一定期間培養
→菌が生きていれば増殖するが、一回目の段階で死んでいれば増殖しない
→肉眼的に増殖を認めない最小の濃度=菌を殺せる最小の濃度=最小殺菌濃度(MBC: minimal bactericidal concentration)
拡散法(ディスク法)
寒天培地上に菌をまく
→抗菌薬を染み込ませたディスクを真ん中に置く
→感受性がある場合は周囲に発育阻止帯ができるため、それを計る
→MICの測定はできるがMBCは不可能