NYHA分類
New York Heart Associationの略。
心機能の程度を問診所見(自覚症状)から分類する。NYHA I度 (無症候性)からNYHA IV度 (難治性)の4段階。慢性心不全の薬物治療の際の目安となる。
慢性心不全治療ガイドラインより
Killip分類
急性心筋梗塞における心不全の重症度を肺野のうっ血所見の有無から分類したもの。これもClass IからClass IVの4段階に分けられる。
Forrester分類
心係数 (CI: cardiac index)と肺動脈楔入圧 (PAWP: pulmonary artery wedge pressure)という2つの血行動態指標から急性心不全を4種類に分ける。これによって大まかな治療方針が決められる。
→I群からIV群まであるが、Zを描く順番とすれば覚えやすい。
※心係数は心拍出量を体表面積で割ったもので、これが低いと末梢に十分な血液を送れなくなる。カットオフ値は 2.2L/分/m2。
※肺動脈楔入圧については下記事へ。これが高い=左房圧が高い、つまり肺がうっ血していることを示す。カットオフ値は18mmHg。
Nohria-Stevenson分類
Forrester分類と似たような血行動態の分類を、身体所見から非侵襲的に行う方法。
うっ血所見として、起坐呼吸・頚静脈圧の上昇・浮腫など、末梢循環不全の所見として、四肢冷感・脈圧の低下・腎機能悪化などがあげられている。
<参考>
急性心不全治療ガイドライン (2011年改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_izumi_h.pdf
慢性心不全治療ガイドライン (2010年改訂版)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2010_matsuzaki_h.pdf